ラーメンの名店「麺屋一燈」が監修するチャーハン
この記事では、日清食品冷凍の冷凍チャーハン、「麺屋の炒飯 麺屋一燈監修」を食べてレビューしています。
ラーメンスープの特徴を活かしたチャーハン
今回取り上げるのは、東京新小岩にあるラーメンの名店中の名店「麺屋一燈」が監修する冷凍チャーハン。カップ麺や冷凍ラーメンなど、「麺屋一燈」の味を再現した商品は数多く発売されているが、看板メニューのラーメンではなく、チャーハンを再現しているところが面白い。
ラーメン店としてスープの特徴を活かし、「鶏ガラ」や「魚介」といった、普通のチャーハンではあまり見かけない言葉が並ぶ。冷凍チャーハンの異端児なのは間違いないところだろう。非常に楽しみ。果たしてどんな味に仕上がっているのだろうか。
「麺屋の炒飯 麺屋一燈監修」はどんな商品?
内容量は450gで一般的な冷凍チャーハンの2人前の量
内容量は450gで、2人前として売っている一般的な冷凍チャーハンと同じ量。調理はラップをかけずにレンジに入れるタイプ。
「鶏ガラをベースに55種類の魚介の旨み」と書かれており、豚脂やガーリック、ネギ油などを売りとする他の冷凍チャーハンをまったく異なった特徴を持っていそうだ。
栄養成分表示(100gあたり)
内容量 | 450g | エネルギー | 214kcal |
たんぱく質 | 5.8g | 脂質 | 8.5g |
炭水化物 | 28.5g | 食塩相当量 | 1.3g |
中身を大皿に開けたところ。入っている具は鶏肉とたまご、そしてネギ。焼豚が使われることが多い中で、鶏肉が使われているのは珍しい。
ごはんの色は薄めで、やさしい味、やわらかい味を想像するが、実施食べてみなければそのあたりはわからない。
「麺屋の炒飯 麺屋一燈監修」を食べる
鶏ガラと魚介の独特な味わい
しお味をベースに、鶏ガラや魚介が香る。しょうゆも入っているようだがそれほど強くはない。ニンニクやネギ油などは前に出てこず、チャーハンとしては珍しい、鶏ガラや魚介の風味がやさしく感じられる。「麺屋一燈」の鶏ベースに魚介を効かせたラーメンの味と同じ方向性の味だ。湯気からもまるでラーメンのような魚介の香りが立ち上り、冷凍チャーハンではなくまるでラーメンを食べているような気分になる。
鶏ガラや魚介がガンガン効いているわけではなく、やさしいしお味の中でほんのりと感じ取れる上品な味。普段から冷凍チャーハンを食べ慣れている人にとってはあまりに異質で、新鮮な味だろうと思う。さすがに「麺屋一燈」のスープほどの深みがあるわけではないが、いつものチャーハンの味とまったく違うからこそ得られる満足感がある。おいしい。
油は少なめ
栄養成分を見ると、油は結構多めなのだが、ごはんを食べた感じはそれほど油が多くは感じられない。ごはんはしっかりかためだが、パラパラ感はほどほどで、ごはんの表面に油が多くまとっている感じもない。「本格炒め炒飯」のような調理感、臨場感には欠ける。
ただ、味付けが鶏ガラと魚介が主体でおとなしく、その上で油をガンガン効かせてしまうと、上品な味がどこかにぶっ飛んでしまいそうなので、チャーハンらしいパワーはないものの、これはこれで良いのではないかと感じた。
具はそれほど充実していない
具の構成は、鶏肉とたまご、ネギ。たまごは大粒のものが多めに入っているが、鶏肉とネギはそれほどボリュームがない。特にネギについては、一般的な冷凍チャーハンに比べてだいぶ少ない。ネギの香りによるインパクトはそれほどない。
普段焼豚のチャーハンで食べ慣れていると、鶏肉が入っているのは面白い。豚肉よりも押しが強くないため、上品な味付けを邪魔していない。鶏ガラの味としっかり馴染んでいた。ただ惜しむらくはあまりカットが大きくないため、鶏肉らしい食感はあまり感じられなかった。もうちょっと鶏であることを具からも強く押し出せると良かったのではないかと思う。
たまごの甘みは際立っていた。鶏ガラや魚介とも相性が良く、重要な存在。鶏とともに味に丸みを加え、やさしい味に仕上げていた。
オススメ度(標準は3です)
★★★★★☆☆☆☆☆(5)
鶏ガラと魚介を使った変わり種の冷凍チャーハン。チャーハンらしいパンチ力、押しの強さは極力抑え、上品な味に終始していた。ガッツリ濃い味のチャーハンを食べたい人にとっては多少の不満はあるかもしれないが、味に偏りが大きい冷凍チャーハンにおいて、この独特な味は存在価値が大きい。他社からも魚介を使ったチャーハンがどんどん出て欲しい。おいしかった。